Column珪藻土の仕組みとは?吸収された水分はどうなる?
水気を瞬時に吸い取ってくれる珪藻土は、バスマットやコースターなどライフスタイルに欠かせないアイテムです。
また、調湿や脱臭効果などから、注文住宅やリフォームで壁材として利用する家庭も増えています。
珪藻土の壁は仕上がりもおしゃれですよね。
珪藻土は「おしゃれ」「吸収性が高い」といった理由から、人気が高いのですが、具体的にどんな仕組みなのかご存じですか?
今回は、珪藻土の仕組みについて、詳しく紹介します。
珪藻土の仕組みはどうなっている?
珪藻土は土や泥のようなものをイメージする人が多いと思いますが、正確には「植物プランクトンの殻(死骸)」です。
プランクトンの殻が蓄積されてできたものを珪藻土と言います。
一般的な土とは違い、珪藻土は目には見えない無数の孔(穴)が空いています。
この特殊な穴が水分やニオイを吸収するため、その性能を活かしてバスマットやコースター、壁材などに使われているのです。
珪藻土のバスマットの仕組み!吸収された水はどこへ?
珪藻土のバスマットやコースターを使っていると、「吸収された水はどうなるの?」と不思議に思った経験があるでしょう。
反対側が水で濡れているわけでもなく、珪藻土の表面はカラカラしているので不思議ですよね。
珪藻土に吸収された水分は、少しずつ吐き出されているのです。
珪藻土の壁も同じく、部屋の湿度が高ければ吸収し、乾燥していれば放湿して室内に潤いを与えます。
湿度の高くなる梅雨や、暖房機を使って乾燥しがちなシーズンも、部屋に珪藻土があるだけで自動的に調湿してくれるので、室内を快適にキープしてくれますよ。
珪藻土は食品の製造にも使われている?
珪藻土はバスマットやコースター、壁材だけではなく、普段の食生活に欠かせない食材の製造過程でも活躍しています。
例えば、和食料理に欠かせない醤油。
醤油を濾過する際にも、珪藻土が使われています。
珪藻土の特徴である無数の孔に、醤油に含まれる不純物が吸着され、まろやかで口当たりのよい状態へ仕上げるのです。
ほかにも、ビールや抗生物質・ペニシリン、科学薬品の精製などに使われることもあり、珪藻土は普段の暮らしに欠かせない素材となっています。
珪藻土のメリットとデメリットは?
珪藻土は暮らしに欠かせないものとなり、さまざまな商品で使われています。
例えば、珪藻土のバスマットは濡れても自然乾燥するため、洗濯する必要はありません。
バスマットとしてだけではなく、部屋の調湿効果も期待できるため、置いておくだけで暮らしに大きなメリットを与えてくれます。
しかも、その効果は半永久的です。
たくさんのメリットを持つ珪藻土ですが、デメリットもあります。
それが、次の3つです。
・産地により効果が違う
珪藻土は自然に作られるものなので、採取した場所によって表面積の大きさや孔のサイズなど違います。
孔のサイズが大きいと吸収性に優れていますが、湿気に対してはやや効果が劣るためデメリットになるでしょう。
ただし、目に見える効果ではないため、暮らしにとって大きなデメリットに感じることはほとんどありません。
・カビが生える
珪藻土のバスマットやコースター、壁などジャンル問わず、お手入れしないとカビが生えます。
カビが生える条件は、湿気で無風、そして手垢やホコリなどの栄養です。
バスマットなど毎日使うものは体からの汚れが付着しやすく、乾燥状態が悪ければカビが生えてしまうでしょう。
また、壁も手垢やホコリで汚れやすく、こまめなお手入れが必要です。
※珪藻土にカビが生えた場合、紙やすりで表面を軽くこするだけでキレイになります。
・衝撃に弱い
珪藻土は植物プランクトンの化石なので、とてもデリケートな素材です。
叩いたり落としたりしただけで、割れてしまうケースも珍しくありません。
バスマットやコースターなどの小物であれば、替えがききますが、珪藻土の壁がひび割れすると、リフォームが必要なので費用面が心配ですよね。
壁のひび割れは、ドアノブがぶつかるなどの衝撃で起きることがありますが、深刻でなければ簡単に修復できます。
霧吹きに水を入れて、ひび割れ部分に吹きかけ、指やスポンジで割れた部分を馴染ませるだけで完成です。
珪藻土はもともと土なので、水をかけることで柔らかくなり、ひび割れを修復できるのです。
衝撃に弱いというデメリットがありますが、小さなひび割れであれば修復できます。
まとめ
珪藻土の表面には、とても小さな無数の孔(穴)があるため、水分や湿気・ニオイを吸収する性質があります。
吸収された水分は蒸発し、部屋の湿度を調節してくれるので重宝します。
珪藻土はバスマットやコースターなど、水分を吸収するアイテムのほか、快適な空間を作る壁材としても注目されています。
便利な素材なので、キッチンやお風呂のアイテム、壁材などに取り入れることを検討してみてはいかがでしょうか。
